SBS/AHTブックレット刊行のお知らせ
- 恵 杉山
- 2023年4月3日
- 読了時間: 3分
SBS検証プロジェクトが設立されてから、5年が経過しました。 この5年間で、SBS問題はどう変わったでしょうか。国際シンポジウムなどを経てSBS/AHT議論は活性化し、プロジェクトが関わった事件のうち無罪判決の確定は10件にのぼりました(2018年以降、2023年3月末まで)。大きな変化がもたらされたといえます。そのため、「SBS問題はもはや終わったのだ」と思われるかもしれません。しかし、いわゆる「新徴候」による訴追や親子分離がまだ続いているのが現状です。SBS問題は、いまだ解決していません。 そこで、SBS検証プロジェクトの5年間を振り返りながらSBS/AHT問題を整理し、今後の課題を指摘すべく、ブックレットを刊行しました。分かりやすいQ&Aから始まって、えん罪当事者の声、刑事司法と医学鑑定、司法審査と親子分離など、幅広く扱った一冊となっています。 発売は4月18日の予定です。ぜひご一読ください!
📕目次📕 本ブックレット推薦のことば SBS自動診断による〈えん罪〉の撲滅を期待/青木信彦 はじめに パート1 Q&A SBS/AHTえん罪って何? Q1 SBS/AHTえん罪という言葉をはじめて聞くのですが、どういうことでしょうか? Q2 SBS/AHTはどこが発祥なのでしょうか? Q3 なぜ、SBS/AHTえん罪は起きるのですか? Q4 SBS/AHTが疑われた事件で、無罪判決を言い渡されたものはありますか? Q5 SBS/AHTをめぐる最近の議論状況はどうなっていますか? Q6 SBS/AHTによる子ども虐待が疑われると、どうなるのでしょうか? Q7 病院は、SBS/AHTによる虐待が疑われる場合、どこに通告するのですか? Q8 虐待を疑った児童相談所は、養育者と子どもに対して何をするのですか? Q9 SBS/AHTの疑いで一時保護をされた場合、養育者と子どもはどうなるのでしょうか? Q10 通報を受けた警察は、被疑者となった養育者に対して何をするのですか? どう対応すべきですか? Q11 SBS/AHTの事件では、よく医学鑑定が使われていると聞きますが、どういう問題がありますか? Q12 SBS/AHT仮説の問題点について教えてください Q13 SBS/AHT仮説の循環論法とはどういうことでしょうか?
パート2 SBS/AHTえん罪 ケース紹介・当事者の思い ケース1 山内事件 1 SBS理論に警鐘を鳴らした無罪判決/我妻路人 2 [当事者の思い]/山内泰子 ケース2 河村事件 1 低位落下による発症可能性が認められた逆転無罪/秋田真志 2 [当事者の思い]/河村透子(仮名) ケース3 永岡事件 1 ソファからの落下とSBS──岐阜地裁・名古屋高裁の重要な指摘/秋田真志 2 [当事者の思い]/永岡麻美(仮名) ケース4 小田事件 1 事実関係を冷静に分析しなかった警察・検察/村井宏彰 2 [当事者の思い]/小田雅矢(仮名) ケース5 市谷事件 1 「三徴候=激しい揺さぶり」という決めつけがかたちを変えて起きたえん罪/川上博之 2 [当事者の思い]/市谷あかり(仮名) ケース6 菅家事件 1 つかまり立ちからの転倒を虐待と誤認され逮捕された事案/陳愛 2 [当事者の思い]/菅家英昭 ケース7 田中事件 1 事故による親子分離・面会制限の違法性が認められた事例/秋田真志 2 [当事者の思い]/田中ちえ(仮名)
パート3 SBS/AHTえん罪の原因 1 SBS/AHT虐待えん罪と捜査・裁判の問題点/宇野裕明 2 医学鑑定と刑事手続/徳永光
パート4 SBS/AHTと親子分離 1 はじめに──司法審査導入に向けて/古川原明子 2 司法審査と親子の権利/山口亮子 3 親子分離の実情と問題点/三村雅一
参考資料一覧 SBS検証プロジェクトの歩み あとがき



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