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プロジェクトの歩み

[2025年9月30日最終更新]

SBS/AHTに関する国内外の主な出来事
*海外の事件については今後補充予定です。

SBS検証プロジェクトの活動(刑事事件のみ)

中村I型急性硬膜下血腫(中村I型)の提唱

ケンプが「被虐待児症候群 (Battered Child Syndrome)」を提唱 。親から虐待を受けた子どもの特徴のひとつに硬膜下血腫の存在を挙げ、以降、全米で児童虐待対応の強化が進む

ガスケルチによる論文の公表

カフィによる「むち打ち揺さぶられ症候群」の提唱

SBSの「三徴候」が英米の虐待医における定説に

日本にSBS仮説が「輸入」

ボストン乳母事件で初めてSBSの科学性が争点に

全米SBSセンター設立

SBS/AHTへの批判が強まる

イギリスにおける法務長官の検証、ロレイン・ハリス事件無罪判決

グージ報告書(カナダ)

アメリカ小児科学会(AAP)が揺さぶりという機序を内包する「乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)」という名称を「虐待による頭部外傷(AHT)」に変更

厚労省『子ども虐待対応の手引き』最新版を通知

スウェーデン最高裁の無罪判決。「一般論としては、暴力的なゆさぶりの診断についての科学的な証拠は不確実なものであると判明した」と結論付ける

スウェーデン社会保険庁のもとにある医療技術評価協議会(SBU)が「外傷性の揺さぶりが疑われる事案の医学的調査における三徴候の役割:系統的調査の報告書」を公表。 これまで執筆されたSBS理論に関する論文に十分な科学的エビデンスのあるものはなかったと結論付ける

SBS/AHTの支持者らが、AHT共同声明を公表。日本小児科学会も参加。「AHT は科学的に争いのない医学的診断である。それは全世界で広く認められており、それに基づく診断が行われている。AHT の診断がなされると、事故や疾病によって乳幼児の損傷の原因が説明できないということを意味する。AHTの診断は医学的な結論であって、行為者の故意を法的に判断するものではない」と主張

アメリカ・ニューメキシコ州連邦地裁の裁判官が、弁護側専門家証人について意見を述べるとともに、これを証拠から排除する決定

日本小児科学会が「虐待による乳幼児頭部外傷に対する日本小児科学会の見解」を公表。「このAHTの疾患概念は長年の真摯な研究の成果により確立され、世界の医学界でその共通認識が形成されている」と主張

アメリカ・テキサス州トラヴィス郡第167地裁で専門家証言の排除を求める弁護人異議に対する決定

ニュージャージー州の上級裁判所(Superior Court)におけるフライ審理において、SBS/AHT仮説に基づく小児科医の証言について、「AHTに関する証言は、信頼できる証拠ではなく、証明的価値よりも偏見的価値の方がはるかに高いため、本件では許容されない」とし、検察側証人がAHTについて証言することを禁止する決定
アメリカ・オハイオ州の裁判所が、22年前の2000年に発生し、2002年にSBS仮説に基づいて有罪判決を受けた養父に対し、再審開始を決定

日弁連刑事弁護センター「SBS/AHTが疑われた事案における相次ぐ無罪判決を踏まえた報告書」を公表
キース・フィンドレイ弁護士、ウェイニー・スクワイヤ医師、笹倉香奈ほか編著による『Shaken Baby Syndrome: Investigating the Abusive Head Trauma Controversy』(Cambridge University Press)出版

こども家庭庁『虐待対応の手引き』一部改正

アメリカ小児科学会が、Abusive Head Trauma in Infants and Children: Technical Reportを発表

9月 映画「揺さぶられる正義」公開(監督:上田大輔、製作:関西テレビ放送、配給:東風)

1960年代

1962年

1971年

1972年
1974年

1980-90年代

1990年代初頭

1997年

2001年

2000年代

2005年頃

2008年

2009年

2013年

2014年

2016年

2017年

1月 SBS事件(A事件)を担当中の秋田真志が、笹倉香奈に諸外国におけるSBSをめぐる議論について問い合わせ、SBS/AHT問題に対する検証を開始
4月 SBSに関する第一回の勉強会を開催
7月 SBS検証プロジェクト設立
8月 第1回スウェーデン調査。SBUなどを訪問し、インゲマール・ティブリン医師、ニルス・リノエ医師、アンダース・エリクソン医師、ウーラン・オグバーグ医師、ウルフ・オグバーグ医師、SBS/AHTえん罪被害者の支援をするRVFFRのメンバーらと面会
10月 スウェーデン調査の報告会を実施
         山内事件一審判決(有罪・懲役5年6月)

2018年

2月 国際シンポジウムを龍谷大学(京都)、日弁連(東京)などで開催。イギリスからウェイニー・スクワイア医師、ウィスコンシン・イノセンス・プロジェクトからキース・フィンドレイ弁護士とケイト・ジャドソン弁護士を招聘
3月 A事件 大阪地裁で有罪判決(懲役3年執行猶予5年)、B事件 大阪地裁で無罪判決(検察官控訴)
4月 季刊刑事弁護94号でSBSに関する特集を掲載
     「SBS/AHTを考える家族の会」立ち上げ

8月 第2回スウェーデン調査。スウェーデンでSBUのニルス・リノエ医師、アンダース・エリクソン医師、ウーラン・オグバーグ医師、ウルフ・オグバーグ医師、ペーター・アスペリン医師、SBS/AHTえん罪被害者の支援をするRVFFRのメンバーらと面会。その後ノルウェーでクヌート・ヴェスター医師ら、イギリスでウェイニー・スクワイア医師やフランスでSBS冤罪問題に取り組むシリル・ロッサン氏らに会う
11月 C事件 大阪地裁で無罪判決(検察官控訴)

2019年

1月 D事件 大阪地裁で無罪判決(確定)
2月 国際シンポジウムを大阪弁護士会、朝日大学(岐阜)、日弁連(東京)で開催。イギリスからウェイニー・スクワイア医師、スウェーデンからアンダース・エリクソン医師を招聘
3月 多領域の医師らと小児頭部損傷研究会を設立(2025年7月まで)
10月 山内事件、大阪高裁で逆転無罪判決(確定)
12月 『SBSえん罪:山内事件を振り返る』を開催

2020年

1月 B事件 大阪高裁で無罪維持(確定)
2月 A事件 大阪高裁で逆転無罪判決(検察官上告)
      E事件 東京地裁で無罪判決(検察官控訴)
      SBS(揺さぶられっ子症候群)仮説をめぐるセミナー『虐待を防ぎ冤罪も防ぐために、いま知るべきこと』(日弁連主催)に登壇
3月 C事件 大阪高裁で無罪維持(確定)
  解説「SBS/AHTについてのかみ合った議論のために―AHT共同声明を中心に」を公表"
7月 季刊刑事弁護103号でSBSに関する特集第二弾を掲載
9月 F事件 岐阜地裁で無罪判決(検察官控訴)
12月 G事件 大阪地裁で無罪判決(確定)

2021年

5月 E事件 東京高裁で無罪維持(確定)
6月 A事件 最高裁で無罪維持(確定)
9月 F事件 名古屋高裁で無罪維持(確定)

2022年

5月 H事件、新潟地裁で無罪判決(確定)

2023年

3月 シンポジウム『それでもえん罪はなくならない―連続無罪判決後、「揺さぶられっ子症候群(SBS)」問題は終わったか?―』(IPJ、SBS家族会との共催)開催
 赤阪事件 大阪地裁で無罪判決(確定)
4月 ブックレット『赤ちゃんの虐待えん罪ーSBS(揺さぶられっ子症候群)とAHT(虐待による頭部外傷)を検証する!』(現代人文社)出版
8月 シンポジウム『積極的な医療検査により冤罪を防ぐ 質量分析・遺伝子解析の結果無罪となった虐待疑い2事例』(日弁連主催)に登壇

2024年

8月 国際セミナー『SBS/AHT事件における誤診と冤罪:内因性疾患との鑑別に関するアメリカ法医学者からの提言』開催。アメリカからエヴァン・マッシズ医師を招聘
 シンポジウム『今西事件シンポジウム―11月28日判決・公正な裁判の実現に向けて』(IPJ学生ボランティア主催、IPJとの共催)開催
11月 シンポジウム『今西事件シンポジウム―今西貴大さんが経験してきたこと、私たちが取り組んできたこと―』(IPJとの共催)開催
 今西事件、大阪高裁で逆転無罪判決(検察官上告)

2025年

1月 I事件、横浜地裁で無罪(確定)
    J事件、横浜地裁で無罪(検察官控訴)

2月 シンポジウム『今西事件シンポジウム―逆転無罪判決を総括する―』(IPJとの共催)開催

SBS検証プロジェクト

共同代表 笹倉香奈 甲南大学法学部
     秋田真志 後藤・しんゆう法律事務所
事務局  川上博之 ゼラス法律事務所

TEL 06-6316-3100 (ゼラス法律事務所)

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